「バックドアドロー」（Backdoor Draw）は、ポーカーの用語で、プレイヤーがフロップ時点で特定のハンドやドローを通常の方法では完成させないような状況で、ターンとリバーで特定のカードが出ることでハンドを完成させる可能性を指します。バックドアドローは、プレイヤーにとって予期せぬ幸運やアウト（アウトカード、アウト数）を持ち込む要素として、ポーカーゲームにおいて重要な要素です。
バックドアドローの種類
バックドアドローには主に2つの種類があります。
バックドアストレートドロー: プレイヤーがフロップでストレートドローを持っており、ターンとリバーで特定のカードが出ることでストレートを完成させる場合です。通常、フロップ時にストレートを形成するのは難しいが、バックドアストレートドローの可能性がある場合、プレイヤーはハンドを続けることができます。
バックドアフラッシュドロー: プレイヤーがフロップでフラッシュドローを持っており、ターンとリバーで特定のスートのカードが出ることでフラッシュを完成させる場合です。バックドアフラッシュドローは、フロップ時点ではスートが揃っていないため、通常のフラッシュドローとは異なります。
バックドアドローの戦略
バックドアドローがプレイに影響を与える可能性がある場合、プレイヤーは以下の戦略を考慮することが重要です。
ポットオッズの考慮: バックドアドローを追求する際には、ポットオッズ（ポットサイズに対する賭け額の比率）を計算しましょう。バックドアを完成させる確率に対して十分なポットオッズがある場合、コールすることが合理的です。
相手のプレースタイル: 相手のプレースタイルを分析し、バックドアドローを追求することが通用するかどうかを判断します。一部のプレイヤーはバックドアチャンスを見逃す傾向があるため、そのような相手に対してバックドアを狙うことができます。
ポジションとアクション: バックドアドローを追求するかどうかは、ポジション（席順）やアクション（前のプレイヤーが行動したかどうか）に応じて変わることがあります。アウト数やアクションによってバックドアの価値が変わることがあります。
バックドアドローの例
シナリオ: テキサスホールデムのキャッシュゲームで、プレイヤーが次のハンドを持っています。
プレイヤーのホールカード: 7♠️ 8♣️
フロップ: A♦️ K♣️ 4♠️
この状況では、プレイヤーはフロップ時点でストレートを形成するためのカードを持っていません。しかし、7♠️ 8♣️のようなハンドを持っているため、ターンとリバーで9♦️ 10♠️のようなカードが出ることで、5カードストレートを完成させるバックドアストレートドローのチャンスがあります。この場合、プレイヤーはリスクを考慮し、ストレートドローの可能性を追求するかどうかを判断するでしょう。
まとめ
バックドアドローは、ポーカーのゲームにおいて、通常の方法ではハンドを完成させない状況でハンドを完成させる可能性を指します。バックドアストレートドローやバックドアフラッシュドローなど、バックドアのチャンスを見逃さないようにし、ポットオッズや相手のプレースタイルを考慮して戦略を構築することが重要です。バックドアドローの理解は、ポーカープレイヤーの戦術的な能力向上に寄与する要素の一つと言えます。
